「土間収納」とはその名の通り”土間にある収納”のことを指します。
「土間」とは靴を履いたまま使う空間で、玄関横に置けば、靴以外の物も収納できる便利なスペースです。
しかし、ただ空間を取るだけでは上手な土間収納とは言えず、場合によってはデメリットも発生します。
ではどうやって便利な土間収納を確保し上手な使い方ができるのでしょうか。「失敗しない土間収納」についてをご紹介します。
土間収納のメリットはある?
土間収納とは言え、単なる収納。そこにどれほどのメリットが存在するのでしょうか。
代表的なメリットをいくつか紹介いたします。
ブーツや長靴も場所を取らない
靴をしまう収納は一般的な玄関にもしっかりと付いていますが、なかなかブーツや長靴といった大きなサイズの靴は片付けにくいものです。そのまま玄関に置いておくと邪魔にもなります。
土間収納なら大きいサイズの靴を片付けることは簡単。
単純にそれだけの場所を設けることもできますが、別途大きいサイズ用の収納ボックスを置くことだってできるのです。
ベビーカー置き場に最適
ベビーカーはその大きさから玄関に置くとそれだけで占領してしまうことにもなり兼ねません。
しかし小さな子供がいる家庭では無くてはならない物で使う頻度も高いはず。その都度物置きなどにしまって出しては手間も時間もかかります。
そんな時にこの土間収納が役に立つのです。
スポーツ用品を置いておく
野球やサッカー、アウトドアスポーツ用品はどうしても汚れがちです。
その都度洗って部屋の中へと片付ければいいのですが、土間収納に置いておけばしまうのも使うのも簡単です。
ゴミ置き場
まだ出すまで日のあるゴミを置いておく仮の置き場としても役立ちます。
古新聞やリサイクルに出すゴミなど、ある程度溜まるまで置いておく物に最適です。
土間収納のデメリットはある?
残念ながら土間収納にはデメリットも存在します。
しかし解消方法も存在するので、デメリットとなる部分を理解しながら解消に努めましょう。
汚れやすい
スポーツ用品や子供の遊び道具、場合によっては自転車なども収納できる土間収納。
便利な反面、汚れが目立つというデメリットがあります。訪問客に見せる場所ではありませんが、清潔に保つことも大事です。
解消方法
こまめな掃除で事足りますが、排水設備を施しておけば水で簡単に掃除することもできるでしょう。
冬場の寒さ
長時間過ごす場所ではなく、基本的には収納スペースとして利用するため、暖房設備を置くことは少ないでしょう。
そのため冬場には非常に冷たい空気が漂うことになり寒さを感じてしまいます。
解消方法
掃除などの際には持ち運べる電気ヒーターなどを置くと良いでしょう。
もしくは断熱をしっかりと施すと幾分寒さも和らぎます。
湿気による問題の発生
どうしても閉め切った空間になりがちな土間収納は、夏場などに湿気が発生することも多くなります。
カビの発生の原因ともなるので、湿気対策はしっかりと行いましょう。
解消方法
一般的な湿気対策を施せば問題はありません。
もしくは設計の際に通気性を良くすることも考えておきましょう。
臭いの発生
閉め切った空間になると臭いがこもってしまう可能性も少なくありません。
靴などはそもそもが独特の臭いが発生しやすいもので、いろいろな種類の物を置くとそれだけ臭いが混ざってしまいます。
玄関の臭いの元ともなるので対策は必要不可欠です。
解消方法
消臭剤などを置くことで対処も可能ですが、湿気の問題と合わせて通気性を良くすることが一番です。
適度な換気をすることもおすすめします。
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土間収納に入れるものは何?
メリット・デメリットで土間収納のことが少しでも理解できたなら、実際にどんな物を収納できるのか見てみましょう。
玄関横に設けられることがほとんどなので、靴などが大きな存在になるかもしれませんが、意外にもいろいろな物が置けそうです。
ブーツ・長靴
既に上でもお伝えしている通り、大きなサイズの靴を収納するのに最適です。
そのまま地面に置いてもいいですが、土間収納に棚を設置する人もいるので、専用の棚を作ればお洒落に飾ることができます。
自転車
一般的には外に置くことの多い自転車ですが、ロードバイクなどの価値が高くなる自転車はできることなら室内に置いておきたいものです。
広めの土間収納を設置すれば自転車を置くことも可能です。
ベビーカー
いつでも使えるように、そして簡単に取り出せるようにしておきたいベビーカーは、ぜひ土間収納へとしまっておきたいものの1つです。
雨具
傘といった雨具もまた土間収納にしまっておくことに適した道具です。土間収納に傘立てを置いておけば玄関周りがよりスッキリとするでしょう。
防災用品
万が一の災害のために、土間収納に災害用品を置いておくのは賢い方法かもしれません。同時に非常食を置いておく場所にも最適です。
ゴミ類
リサイクルに出す物、チラシや新聞などの紙類をまとめて置いておけるのも土間収納の良いところです。しかし臭いや虫の発生の原因にもなる燃えるゴミや生ゴミには向いていません。
灯油などの買い置き燃料
冬場に必要になる灯油などの燃料も置き場に困ってしまいます。
土間収納に置いておけば、わざわざ寒い中外に出る必要もないので便利です。
【失敗しない】どれくらいの間取りが必要?ポイントを紹介
ではいよいよ具体的な「失敗しない土間収納の作り方」についてご紹介します。
いくつかのポイントが存在しているので、まずはこれを確認してみることをおすすめします。
おすすめは1畳
収納スペースなら広ければ広いほど便利、しかしその分他の部屋や設備を圧迫してしまうことにもなり兼ねません。
広ければ多くの物を収納できますが、例えばベビーカーなどは必要なのは最初だけです。
結局物置と化してしまうともったいないので、はじめから広く大きなスペースを確保することは逆効果になる可能性も出てきます。
入れるだけじゃなく管理の事も考える
むやみやたらに押し込んでいては、取り出す時にかえって面倒になるだけじゃなく、空間も物も清潔に使うことができなくなります。
湿気が発生しカビが生えるなんてことになると掃除の手間がかかってしまいます。あらかじめ掃除のしやすさ、動きやすさを考えて設計するのも1つの手です。
イメージを持つ
なかなか設計時に暮し始めてからのことをイメージするのは難しいもの。
しかしここに何をどんな風に置くかを前もって考えておくだけで、その後の使いやすさに大きな差が出ます。そのために置く物ごとの棚を作るのもいいでしょう。
土間収納に付けた方が良いアイテムは?
続いて、あれば便利な土間収納に設置するアイテムのご紹介。清
潔に、そして快適に使うには必須の物ばかりです。
コンセント
付けておけば良かった!という設備の代表で、照明などを後々別途で付ける際にもあれば便利です。
換気扇
湿気が発生しやすく空気もこもりがち。
これを解消するには適度な換気が必要ですが、換気扇を付けておけば簡単に解消できます。
クローク
ロングコートなど外出時に着るコート類をしまっておくのに便利です。
専用のクロークを設けることで、他の背の高い物も収納することができます。
照明
窓もなくあまり開放的な空間ではないので、奥にいくと暗くなってしまいます。
あらかじめ照明を付けるのももちろん良いのですが、後々小さな間接照明を設けるのもアリです。
棚
狭い空間にいろいろな物を置こうとすると整理が大変。
棚を付けるとそれぞれの整理が楽になり、見栄えもキレイに保つことができます。
引き戸
土間収納と玄関の間に設ける仕切りは、基本的にはあってもなくても大丈夫。
しかしいろいろと詰め込んだその空間を訪問客に見られるのは少し嫌かもしれません。
そんな時には引き戸を設置すれば独立した1つの空間として成り立ちます。
まとめ
玄関周りは意外に収納も少なく、靴以外の物をしまう術がなかなか見つかりません。
土間収納を設置すれば、これまで室内に置いていた物をしまうこともでき、その分すっきりすること間違いなし。
仕方なく外に置いておいた物も同時に土間収納にしまうこともできるので、家全体がスッキリとするでしょう。
多少のデメリットとなる部分も存在しますが、いずれも解消することが可能。ポイントとしては「とりあえず設置」ではなくしっかりと用途をイメージすることです。
土間収納を賢く快適に使ってみましょう。