動きやすさを取るのか、広い空間を取るのかはたまた充実した設備を取るのか。
もちろん全てが確保できればそれに越したことはありませんが、なかなか思うようにいかないのが間取り図設計というものです。
そんな難しいポイントを助けるのがPC、スマホで利用できる「間取り図作成ソフト・アプリ」の存在。
家作りをスムーズに進める手助けになるこれらソフト・アプリを一挙に紹介したいと思います。
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間取りソフトとは?どんなことができるの?
これからご紹介する各種間取りソフトでできることは基本的に同じ。
自身の手で部屋にどんな設備を置くのか広さはどうするのか、不動産などでよく見かける間取り図を作成できます。
ただしソフト・アプリによってできることも異なり、さらに有料・無料でも内蔵されているデータの容量等に違いが現れます。
ではここでこれら間取りソフト・アプリで何ができるのか、基本的な内容を含めて1つずつ解説いたします。
間取り作成
最も基本的な項目。真上から見下ろした形のいわゆる”間取り図”を作成することができます。
作成の仕方はソフトやアプリによって違い、既に設定されている設備を選んでパズルのように組み立てるものが一般的ですが、中には手書きにより組み立てるソフトもあり使い方次第では独創的な間取りが完成します。
もちろん間取り図の作成はあくまで前段階のイメージを膨らませる工程で、ここで作成したものをベースにメーカーと相談することで大きく変化することになるでしょう。
3D間取り作成
一般的な間取り図の作成は基本的に2Dによるもの。
平面図と呼ばれるもので、おそらくほとんどの方がよく目にするものになるでしょう。それとは違いソフト・アプリによっては「3D」で作成できるものもあるのです。
間取り図の3Dと言われると少し困惑する人がいるかもしれませんが、「部屋の様子をCGで再現したもの」と考えると分かりやすいのではないでしょうか。
よりリアルな生活空間を組み立てることができるので、2Dの間取り図と合わせて利用するとなお使いやすいのかもしれません。
外観パース作成
内装を作ることが大きな目的である間取り図作成ですが、同じ流れで外観を設定すればより新築のイメージが掴みやすくなるでしょう。
外観パース作成とはつまり「外観の設定」。どんな色、どんな質感の外壁にするのかここも大事な項目になります。
ハウスメーカーによってはある程度外観に指定があるものもあり、細かく設定しても反映されないこともありますがイメージを確保するためには見ておいて損はありません。
インテリア設定
どこまで細かく設定を行うかは使用するソフト・アプリによって差が出てしまいますが、間取り図と共に”インテリア”にも目を向けてみるといいかもしれません。
インテリアということもあり、基本は3Dによる間取り図の設定が必要。
平面の間取り図だけではなかなかイメージしにくい「家具」など小物を置くことで家作りがさらに進展するはずです。
データダウンロード
いくつかの工程を経て作り上げた間取り図、これをハウスメーカーとの相談の際に見せないのでは意味がありません。
アプリならそのまま画面を保存して持って行く、ということも可能ですがPCソフトになると難しい。そこで”データのダウンロード”を行います。
実際に作った間取り図をメーカーへと見せることではじめて大きく話が進むことになり、メーカー側も相談者のイメージを掴みやすくなるので是非利用したいところです。
『全てのソフト・アプリで出来るわけではない』
紹介してきた以上の項目はいずれもソフト・アプリによりできる事が異なります。平面図の作成に特化したものから、3D作成に特化したもの。
中には「手書き風」という柔らかいタッチの間取り図作成により、メーカーへの持ち込みの際に相手側に緊張感を与えないようにしたものもあるほどです。
いずれもこれから家を建てる人にはメーカーへと相談するよりも先に試してみてほしいものばかり。
ではその試してほしい間取り図作成ソフト・アプリの解説に移りたいと思います。
無料あり!間取りソフトのおすすめ7つ!
まずご紹介するのはPCでの利用におすすめの間取りソフト。無料のものから有料のものまで、全部で7つのソフトをご紹介します。
1、『せっけい倶楽部』
平面の間取り図から3D、インテリアまでおよそ全ての要素を詰め込んだ間取りソフト。要素は豊富ながら使い勝手も非常に簡単で、予め設定してある部屋に1つずつ設備を配置していくことで作成します。
用意されているのは400種類のパーツを含め全部で1000種類にも及ぶ豊富なデータ。簡単操作で尚且つ無料で使用することができるので、まずはじめに触ってみるのもいいかもしれません。
ただし本ソフトには無料で公開されているのもと有料版とが存在。無料版には全てのデータが含まれているわけではないので注意が必要です。有料版は税別8,800円と少々高めな値段設定なところも注意しておきましょう。
無料版:アリ
有料版:アリ
せっけい倶楽部EX:8,800円(税別)
2、『イエスマイハウス2010』
このソフトでも平面図から3D版までを作成可能。カラーで表示することができるのでより鮮明な間取り図作成ができるようになっています。
3D版ではライトを点けた時の光の当たり方など、細かいところまで見ることができ、前もって細かい部分にまで気を付けたインテリア設置を考えることができます。
さらに自身が設定した間取りの運気を診断する「風水診断」も付いており、単純な間取りの作成だけでなく運気にこだわる方にも対応したソフトとなっているのが特徴です。
本ソフトもまた有料版と無料版がありますが、残念ながら無料版では「平面図」「外観パース」の設定のみに対応。より細かい設定を行いたい場合は有料版を購入する必要があります。
無料版:アリ
有料版:アリ
イエスマイハウス2010:8,424円(税込)~
3、『SweetHome3D』
平面図そして3Dでの間取り図作成が可能な本ソフト。まずは平面でおおまかに作成しつつ、3Dの立体で様子を見ながら細かく調整する、というのが使い方となります。
使い方も決して難しいものではないので取っつきやすいソフトとなっています。
大きな特徴なのがグラフィック。3Dグラフィックは非常に凝ったものとなっており、作った間取り図を確認するのが楽しくなります。リアルな感覚を覚えるので、暮らした時のイメージが掴みやすいソフトかもしれません。
無料版:アリ
有料版:無し
4、『マドリックス』
基本的な操作で誰でも簡単に間取りを作成できるソフト「マドリックス」。使い方、操作方法に大きな特徴はなく、非常にシンプルで見やすく使いやすいソフトとなっています。
同じソフトとして「手書き風間取り作成ソフト」があるのが本ソフトの特徴です。
一般的な機械的な線で構成されているマドリックスとは違って、「手書き風」はその名の通り”まるで実際に手で書いたかのような柔らかなタッチの間取り図”を作成することができます。
実は一般的な間取り図は素人が自身で作成しメーカー等へ持ち込むと嫌味として捉えられることもあります。
もちろん全ての所でこうした対応をされるわけではありませんが、少しでも緊張感を取るのなら「手書き風」を使ってみるのもいいかもしれません。
なお、このソフトはカタカナ表記の「マドリックス」です。別ソフトとして平仮名表記の「まどりっくす」というソフトもありますが、こちらは会員限定のソフトなのでご注意ください。
無料版:アリ
有料版:無し
5、『floor planner』
3Dでの立体間取り図作成に特化した「floor planner」。とはいえ、最初の工程は平面図を作るところから始まり、完成したものを3Dへと変換することで立体の間取り図の完成となるソフトです。
平面図の作成時から素材を選ぶことができるので、平面ながらリアルなイメージを掴むことが可能。色も付いているので直感的に作成することができるのではないでしょうか。
多くのソフトが事前のダウンロードが必要ですが、「floor planner」はダウンロードを必要とせずサイト上で全て動かすことが可能。もちろん無料で使えるので、気が向いた時にサクっと間取りを考える際に頼りになります。
無料版:アリ
有料版:無し
6、『間取りっど5』
イメージを何となく具現化するために取りあえず触ってみる、ではなく本格的な平面図を作成したい方におすすめのソフト。
部屋を作り家具を置く、それが初心者向けの簡単間取り作成ソフトでした。「間取りっど」ではそれだけではなく正確な寸法や給排水まで設計可能、これから新築を建てる人に向けた家の設計はもちろん、店舗や各施設の平面図の作成も可能です。
設置できる素材が多い上に、ファイルの貼り付けから各種インポート、エクスポートも可能。これだけの機能を備えているので、価格は約7,000円と決して安くはありませんが不動産を本業とする方も使えるほどの高性能ソフトとして利用できます。
無料版:アリ(体験版)
有料版:アリ
間取りっど5:7,538円(税込)
7、『3Dマイホームデザイナー』
間取り図の作成からインテリア、外観パースまでを3Dで設定できるのが「3Dマイホームデザイナー」。
他ソフト同様にまずは平面の間取り図を簡単操作で作成、その平面図をベースに3D化しさらに細かく設定していきます。できることは非常に多く、素材も豊富に揃っているのでいきなり本ソフトを使うと戸惑うかもしれません。
しかし使い方は至って簡単。大きく4つのSTEPを取ることになり、1-間取りの作成、2-インテリアの設置、3-性能のチェック、4-意見の交換、という流れになります。4つ目の項目はSNSを利用しての意見の交換となるので、あくまでも参考により情報を得たい人は利用してみるといいでしょう。
本ソフトは「住宅デザインソフト17年連続NO,1」「シリーズ累計出荷本数70万本突破」と高い人気を集めているソフト。
本格的な間取り作成ソフトとして存在していますが、価格は約10,000円前後と他のソフトに比べると少々高くなっています。
無料版:無し
有料版:9,936円(税込)~
スマホで簡単!間取りのシミュレーションができるアプリ6つ!
次に紹介するのはスマホで間取り図を作成できるアプリ。
ここでもPCソフト同様にいくつかあり、さらにスマホならではの使い方ができるものもあるのでこれからアプリを探す人は必見です。
1、『Home Design 3D』
スマホアプリはPCソフトよりも直感的に操作できるのが一番のメリット。しかし手のひらサイズということもあり、どうしても小さな間違いが発生してしまいがちなのは免れません。
本アプリでもまた平面図の作成から3D化が可能。平米数を見ながら部屋の大きさを設定し、家具などの細かな設定で徐々に家を完成させていきます。
3D化した後の家具の色や模様の変更も可能なので、インテリアも合わせて設定できる点は使いやすさへと繋がっています。
本アプリは無料で利用することもでき、気軽に間取り作成を行えますが無料版ではデータの保存が不可能という使用。つまりデータを保存し、持ち込みたい場合には有料となってしまいます。
間取り作成がどんなものなのか、一度触ってみたいという人には無料版でも事足りるかもしれません。
無料版:アリ
有料版:アリ(課金制)
2、『Planner 5D – インテリアデザイン』
本アプリはインテリアデザインに焦点を当てているものになりますが、他アプリ同様平面の間取り図、3Dの間取り図にもしっかりと対応。ボタン1つで簡単に2D、3Dへの切り替えができ細かな調整も行えるようになっています。
インテリアデザインの設定に大きく力を入れ、間取り図自体も色鮮やかに作成することができるので家作りの楽しみをより味わうことができるアプリと言えるでしょう。
しかし本アプリ最大の特徴は”VR対応”。VRを見る為のゴーグルさえ用意できれば、自身が作成した部屋の中へと入ることが可能になってしまうのです。
スマホアプリということもありより直感的な作成が可能になった上に、さらにリアルな部屋の感覚を味わうことができるようになることで間取り作成のイメージも随分と変わるのではないでしょうか。
無料版:アリ
有料版:アリ(課金制)
3、『間取りTough+』
3D化や外観パースの設定、細かくなる部屋作りをシンプルにしたアプリが「間取りTouch+」。
できることは平面の間取り図作成のみ。多くのものが多彩な変化を楽しめるようになっている間取り作成ですが、このサプリでは平面図の作成に特化したものとなっています。
とはいえ、700を超える素材や部屋のサイズ、壁の位置の設定など平面図の中だけでも細かな設定が可能。
多機能に溢れている今だからこそ、シンプルに間取りを作成するのもいいかもしれません。
無料版:アリ
有料版:無し
4、『MagicPlan』
間取り図作成の新境地ともなるアプリ「MagicPlan」の大きな特徴は”間取り図の自動作成”。
自身の部屋の写真を撮るだけで、部屋の間取りを平面図として再現してくれるのです。使い方はとても簡単。部屋の中央に立ちカメラを構える、画面の表示に合わせて部屋の角を収めるとその部屋の平面図が完成します。
部屋の再現、ということでイチから間取り図を作成するのには向かないかもしれません。しかし引っ越しや今の状況の確認をするには非常に便利。
もちろん間取り図作成には欠かせない家具等の物の配置も行えるので、まずは自分の今の状況を見ながら新しい家の間取りを考えてみる、という使い方になるでしょう。
無料版:アリ
有料版:無し
5、『間取りー図』
本アプリもまた平面の間取り図作成に特化したシンプルなもの。フロアの選択から壁、ドア、窓、そして家具等を配置し間取り図を完成させていきます。
シンプルな作りはデザインにも表れており、細かい説明書を必要とせず直感的に作成が可能。最大で5階層分の間取りを管理できるので、候補として5つの間取りを用意しておく、なんて使い方もできるでしょう。
画像を間取り図に合わせるという機能もあるので、作成を開始する前に候補の間取り図を撮影。その上から間取り図の作成を開始すれば、候補間取りをベースにより良い間取りの作成もできるようになります。
無料版:アリ
有料版:無し
6、『PowerSketch 手描き対応間取り図作成アプリ』
元々は不動産界隈で使用されていたアプリを一般の方にも使えるようにしたのがこのアプリ。
最大の特徴は”手描き対応”であり、追加したい壁や部屋を指で書くようになぞればそれが壁として認識されるという機能です。
そうして足された壁は自動で綺麗な線へと修正されるので、一見すると機械的な間取り図。しかし実際には必要な部分を必要なだけ自身で追加することが可能な高性能なアプリなのです。
用意されている素材は280点以上と素材だけで見ると他のアプリやソフトと比べて少し物足りない気もしてしまいます。
しかしそれ以外の部分では「尺モジュールへの対応」「寸法制御」、本アプリのメイン「手描き対応」と機能で見れば非常に優秀なアプリなのは確かです。
スマホ操作にピッタリな機能を持ち、なおかつ無料で全て利用可能。操作性に違和感を持ったことがある方なら、このアプリがおすすめです。
無料版:アリ
有料版:無し
【注目】プロに依頼する無料の間取り図作成サービス
数多くの間取り図作成ソフトやアプリの中からおすすめのものだけを厳選して紹介してきました。
素人でも知識なく手軽に使えるとはいえ、操作や感覚が掴めるまでなかなか上手に形にすることはできません。まとまった時間がとりにくい、スマホで情報収集している人には不向きというデメリットがあります。
間取り図作成が、
- 自分では難しい(操作・環境・忙しいなど)
- どう作り始めたらいいかわからない
- とりあえず希望の間取りを図にしてみたい
といった方には、プロが無料で作成する間取り図作成サービスがおすすめです。
無料の間取り図作成サービスはいくつかありますが、その中でも間取りプランに加え、概算見積もりや土地情報(非公開含む)なども一緒に貰えるタウンライフ家づくりがおすすめです。
申込フォームに、希望の間取りや条件などを書いておけば、その内容に合った間取りプランを作成してもらえます。
- イチから自分で作ることは難しい
- まずは軸になりそうな間取りが欲しい
- 間取りプランのアイデアが欲しい
といった方に最適です。
また申込は無料で、依頼したといえど契約しないといけない、ということもないので、利用しない手はない有能サービスです。
\全部無料でもらえる/
↑カタログ・間取りプラン・見積もり・土地情報の4つが貰えます。
タウンライフ家づくりを詳しく知りたい方はこちら↓
まとめ
間取り図の作成を手助けするサービスを全部で13個ご紹介してきました。
しかしここで紹介したのは一部、まだ他にもサービスは存在し、既存の物ならアップデートや新しいシリーズ作が登場することもあるはずです。
PCで使うかスマホで使うかでは使用方法も若干違いがありますが、基本的なことは変わりません。
有料のものもあり、良いサービスを探せばキリがありませんが、一度無料で試しつつ気に入れば有料版を購入する、という使い方がおすすめです。